スパイスの効いたタンドリーチキンとパワフルな店主ニナさんに元気がもらえる場所

  • ローカルライター
  • 山本 桜

お店の扉を開くと、スパイスの美味しそうな香り、タイル調のおしゃれなカウンター、アンティーク調の椅子、そしてネオン管で綴られる「NINA SPICE」の文字。

「打明(UCHIAKE)」という複合施設内にあるスパイス料理のお店「NINA SPICE」に訪問してきました。店主のニナさんと愛犬のトトさんが元気いっぱいにお出迎え。店内の装飾にはニナさんの思いがぎゅっと詰まっています。

さっそくテラス席に移動して、NINA SPICEのはじまりからニナさんのスピリットまでお話を聞いていきます。

テラス席からは田んぼとその向こうに琵琶湖が一望でき、開放的な眺め。太陽がキラキラ輝いていました。

NINA SPICEのはじまり

ニナさんはもともとキッチンカーでスパイス料理を販売されており、昨年7月に大津市北比良に店舗をオープンしました。

キッチンカーを始めたのは大学生の頃、1人でハワイに行ったことがきっかけだったそうです。

「ハワイでキッチンカーをいっぱい見て、その中に1人の女の人がガーリックシュリンプとかを売っていて、めっちゃ楽しそう!やりたい!と思って始めました。キッチンカーは元々小さな軽バンだったんですけど、それも友達の友達が貸してくれて…」

ニナさんのアイコンが描かれた可愛らしいキッチンカーを見ながらそう語ってくれました。

メニューはイラン人のお父さんが幼い頃に作ってくれたスパイス料理を、味覚の記憶を辿って作っています。幼い頃から食べてきたタンドリーチキンが今では看板メニューとなりました。

東京出身のニナさんが滋賀に惹かれた理由

「夫の実家が彦根なんですけど、遊びに来た時に、きらきら輝いて見えたんです。それでいつか滋賀に住みたいと思っていました。休みの日を充実させるのはやっぱり田舎が一番かなって。

東京でキッチンカーやってコロナも蔓延してどうしようって思っていた時、滋賀で一回出店して、そしたら頭がもう滋賀に住みたい!ってなっちゃってこの北比良に引っ越しました」

「楽しいが原動力で、やりたいと思ったらやる!って感じ」

小さい頃からおばあちゃんと山菜取りに行ったり、釣りをしたり、自然の中で遊んでいたという。パワフルでやりたいことをなんでもやるおばあちゃんがニナさんのルーツなのかもしれません。

キッチンカーから店舗へ

お店をオープンしたきっかけは「打明(UCHIAKE)」内にあるdry riverの店主の干川さんからのお誘いでした。

「オープンの準備はほんとに大変だった。壁も自分達で作ったんです。子供もまだまだ小さくて、しかもキッチンカーもやりながら…

朝キッチンカーの仕込みをして、夫がキッチンカーで売りに行って、私は子供見ながらこの店の準備をしたり、寝ずにギンギンでやっていました(笑)」

キッチンカーは自分から出会いに行くけれど、お店はみんなが来てくれて目的地になるのが嬉しいと語ってくれました。

キッチンカーで出会ったお客さんが今でもお店に来てくれるそう。その時に出会ったお米農家さんのお米を使うなど、ここには人とのつながりが込められています。

母になって

可愛い娘さんがニナさんのそばに歩いてきました。

「子供を産んでみて座敷があるお店がめっちゃ便利だなと思って、座敷を作りました。赤ちゃん連れのお母さんたちにもゆっくりしてほしいから」

人と喋るのが好きなニナさんはお店で食べたり踊ったり多く人が集うイベントもされているそうです。

ニナさん「こないだ開催したイベントでこの子がダンスミュージックでめっちゃ踊っていて、なんかよかったなって思った。母の音楽でいっぱい踊ってくれて嬉しい」

娘さんを抱くニナさんに優しい母の目を見ました。

子供と一緒に仕事ができることがありがたく、毎日がとても楽しいと語ってくれました。

最後に

やりたいことを実現するためのスピリットを聞いてみました。

「とりあえずやってみることが大事だと思います。0から1にしてみる。それからはじまっていく」

今回の取材でニナさんの様々な面をみることができました。やりたいことを赴くままに突き進んでいくニナさんに私もパワーをもらいました。キッチンカーを始めたいと相談にくる方もいるそう。ここはスパイス料理とパワフルなニナさんに元気をもらえる場所です。

NINA SPICE STAND

大津市北比良630-1
オープン/金・土・日・月・火→11:00~16:00
※ランチL.O.14:00
定休日/水・木
Instagram  @nina_spice_stand/
WEB  www.ninaspice.com//

ローカルライター 山本 桜

京都府城陽市出身、在住。成安造形大学在籍。大学入学をきっかけに湖西を探索するように。人の暮らしや思考に興味があり、湖西線に乗っては乗り合わせた人と話し込んでいます。琵琶湖の上から人々の暮らしを見たり、山の上から琵琶湖を見下ろしたり、色々な方向から個性溢れる湖西の地形を楽しんでいます。「湖西は知れば知るほど奥が深い!」と最近探索の頻度をあげている湖西ルーキーです。

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  • 山本 桜
  • 写真:山本 桜 & 山崎 純敬