ローカルメディア座談会——これまで、いま、これから(後編)

  • REedit north otsu × NEST INN OBAMA × MITEMI
  • 2021年ローカルライター養成講座

「ローカルライターって何?」という問いの答えを探求するため、3つのローカルメディアが集まって開催された座談会。前編ではそれぞれのメディアを立ち上げたきっかけ、各メディアで行っているライターワークショップの活動内容などをお話いただきました。

そして後編は、いよいよローカルライターの魅力や可能性について核心に迫ります!

<座談会 参加メンバー>

○福井県小浜市『NEST INN OBAMA』 堀越さん

○京都府宮津市『MITEMI』 中井さん、後藤さん、浜崎さん

○大阪在住、『MITEMI』のライター兼ライター講座の講師を務める竹田さん

○滋賀県大津市北部『REedit north otsu』 山崎さん、和泉

○一般社団法人シガーシガ 市村さん

○『REedit north otsu』2020年ライターワークショップ参加者 奥田さん、初奈さん

※ローカルメディア座談会 前編はこちら

シェアファームやマルシェなど、地域のリアルな場づくりも

山崎:『REedit north otsu』では、WEBサイトの立ち上げや第1回目のライターワークショップを開催する前から、地域でマルシェも運営してきました。そのコミュニティがすでにあったから、サイトもワークショップも受け入れてもらいやすかったのかもしれません。

竹田:そうなんですね。このエリアでいろんな活動をされてきたんですか?

山崎:蓬莱でシェアファームを作ったのが最初ですね。

市村:『REedit north otsu』のWEBサイトもシェアファームもマルシェも、僕たち一般社団法人「シガーシガ」が手がけてきたものです。シガーシガのメンバーは山崎さんと僕を含めて4人いるんですが、全員が顔を会わせたのは2019年の12月くらい。年明けの2020年1月あたりから動き出して、2月から4月はみんなで土木作業をして、蓬莱の家共同作業所に隣接する「HOURAI SHARE FARM」を作りました。ちょうどコロナ禍で最初の緊急事態宣言が出た頃だったので、開墾する時間もあったんですよね。

シェアファームのスペースができたから、次はここでマルシェをしようと7月には「HOURAI Marche」の第1回目を開催。そこから毎月1回、第一日曜日にマルシェを開いています。今では地元で有機農業をしている30代の農家さんにシェアファームとマルシェの運営も任せているんですよ。

△毎月第一日曜日に開催されるほうらいマルシェ 提供『ほうらいマルシェ』
△ほうらいシェアファーム 提供『蓬莱の家』

竹田:へえ~。地元でそういった活動が認知されると、ワークショップに参加しやすい雰囲気にもなるんでしょうね。

山崎:シガーシガの活動がすごく地域に影響しているかどうかと言ったら「?」なんですけど(笑)。何か発信したら反応してくれる人たちは少しずつ増えてきている気がします。

和泉:他にはワーケーションのプログラムも企画されましたね。

山崎:2020年11月には有機農家さんや琵琶湖の漁師さんに協力いただいて、今日の会場になっている白汀苑さんに泊まり、仕事しながら若手のなりわいを知ってもらう1泊2日のワーケーションモニターツアーを開催しました。

和泉:私もその後に開催された1日のワーケーションプログラムに参加させてもらったんですよ。それに『REedit north otsu』のライターとして参加することになったのも、「HOURAI Marche」で山崎さんから声をかけてもらったのがきっかけなんです。

中井:そうなんや~!じゃあやっぱりマルシェがキーポイントに。

△マルシェでは出店者・参加者同士の交流も楽しい 提供『ほうらいマルシェ』

和泉:確かに、REeditを立ち上げる以前からマルシェがあったのは大きいかもしれないですね。マルシェは毎月第一日曜に必ず開催されているので、この地域のなかで毎月1回は誰かと会えるっていうサイクルができていますし、私もマルシェで取材した方たちに会えることが多いんです。例えば以前、市村さんと初奈さんご夫婦を取材させてもらいましたが、マルシェに行くと今度は初奈さんがアートワークショップの先生で、こちらが参加者だったりと、立場も変わったりします。

竹田:それは面白い、取材する側・取材される側という関係性だけじゃなくて、関わり方が変わるんですね。

人と人がつながる場所そのものが大きなメディア

山崎:堀越さんのところもマルシェを開催される予定で、延期になったんでしたか?

堀越:はい、「LIVING PARK CARAVAN」と題して、人をつなげ、集まり、育つ、マーケットイベントというのを企画しています。ほんとは8月から11月まで毎月第3日曜日に開催する予定だったんですが、8月は延期したので、9月19日から始めます。

これは、小浜のなかで気軽にチャレンジができて、小さな成功体験を共有していく仲間づくりの一環と考えてます。小浜には海沿いのきれいな場所があるのに知られていなかったり、きれいに整備された公共施設があるのに使われていなかったりして、そういうまちのあっちこっちのもったいない場所に屋台を持っていって、その周りにマーケット空間を作り出し、小さなチャレンジでつながるまちのリビング空間をつくっちゃおうって。

△9月19日に行われた 小浜発、LIVING PARK CARAVAN の模様 提供『NEST INN OBAMA』

僕はWEBサイトだけでなくリアルな場も必要だと思うし、こういう場所そのものがメディアだと思っているんです。『NEST INN OBAMA』に載っているお店がマーケットに出店したり、取材した生産者さんをマーケットに誘ったり、WEBとリアルを連動させた企画も考えています。

最初は単に「なんか楽しいね」でいいと思うんですよ。それがだんだん一緒にやっていくうちに自分なりの意味を見つけて、「小浜ってやっぱり面白いね」「住んでいていいね」って誇りに感じられるようになれば、まちがもっと面白くなるんじゃないかと思っていて。

和泉:とても素敵な取り組みですね。でも堀越さん自身は大変なことも多くないですか? 町おこし的なことって言い出しっぺはパワーがかなりいると思うんですけど、堀越さんの原動力って何ですか?

堀越:僕自身がめちゃくちゃわがままなんですよ。せっかく暮らすなら面白く暮らしたいなって。以前、違う地域のコンサルティング的な仕事をさせてもらっていた時に、自分が携わった後のことまで責任を負うことができないところに大きな喪失感を感じていました。もし事業が失敗しても僕はその苦労を一緒に味わえないし、逆に成功して面白くなった時に自分がそこにいられないのもイヤだし(笑)。

そんなことを続けて、ソトから関わるのは自分には合わないかもなって。次はすぐに会いに行けたり、関わったりできるウチから地元の人たちと一緒に面白い状況づくりをしたいと考えていたんです。小浜市には仕事で何回か訪れるうちになんとなく水が合って、子育てするにもいい場所だと思って越してきて、一つひとつ小さな活動を重ねているところです。

まぁ確かに大変は大変ですよ、ほんと。初めからみんなが理解してくれることばかりではないですし、そういう人たちのモチベーションを考えながら進めるのはパワーがいる。だからこそ屋台のように手軽にできるリアルな場を作って、成功体験を共有するのが大事なんです。そしてこの先の未来をもっと面白くしていくためには絶対にローカルメディアのチカラが必要になってくるので、そのメディアにも地域の人たちが関われるようにしていく。今は自分自身も小浜に暮らす地域住民の一人として、じっくり取り組める環境がありますね。

△LIVING PARK CARAVAN の様子 提供『NEST INN OBAMA』

和泉:今ちょうど『NEST INN OBAMA』を立ち上げられて1年ですけど、何か変化ってありましたか?

堀越:ほんとにささいなことですけど、まちのなかで知っている人が増えました。

一同:おお!

堀越:僕の知り合いも増えましたし、メンバーがまちなかでNESTの札をぶら下げて歩いていると、「あ、それNESTですね」っていう会話も生まれたり、「あの記事面白かったです」という感想をもらってたり。

堀越:ある人は記事に掲載している写真をつぶさに見て、「あれは奇妙で面白かった」って(笑)。プロじゃないからこその奇妙さが、逆に印象に残るんですよね。

和泉:ライターワークショップに参加した方たちのその後の変化はどうですか?

堀越:そこはまだ課題です。お金という報酬を得るのではないところで、いかに書くモチベーションを維持してもらえるか。SNSだと「いいね」の数がモチベーションになったりすると思うんですけど、うちのサイトにはそういうカウントをつけていないですし、書き手から「読まれているのかどうかわからない」と言われることもあります。だからこそ、メディアだけじゃなくてマルシェなどのリアルな場と連動させる仕掛けが必要になってくるのかなと思いますね。

△LIVING PARK CARAVAN の様子 提供『NEST INN OBAMA』

11月公開予定の『MITEMI』は宮津の見られ方が変わるようなメディアに

△「MITEMI」が開催したローカルフォトスクールの様子 提供『MITEMI』

和泉:MITEMIさんはどうですか?WEBサイトを11月22日に立ち上げられる予定ですが、こういうローカルメディアにしていきたいっていうビジョンとかありますか?

中井:ローカルメディアの『MITEMI』は、ちゃんと宮津の魅力を伝えられるものにしたいっていう想いがあるんです。言い方が難しいですけど、宮津ってやっぱり田舎で、競争力がないなかでやっているからか、クリエイターと呼ばれる人たちのクオリティも都会に比べると低いと言わざるをえない。でも「宮津のクリエイターさんってこうなんですね」と安く見られるのは悔しいから、『MITEMI』を通じて宮津の見られ方を変えたいんです。こんなこと言って、オープンしてガッカリされたら困るからあんまりハードル上げられないけど(笑)。

△「MITEMI」が開催したローカルフォトスクールの様子 提供『MITEMI』

だからMITEMIで育成するライターやカメラマンといったクリエイターは、宮津だけでなくどこででも通用するクオリティを持った人に育てたい。そういう意味では、今回ライター講座を開いていますけど、私たちが思うレベルのライターを一人も育てられない可能性もあります。じゃあ参加者さん一人ひとりにどうやって頑張ってもらうのか、それは講師の竹田さんとも話しながら、課題としてやっていくつもりです。

カメラマンのほうは今、MITEMIのメンバーである浜崎と後藤の2名が勉強中。今後もローカルフォトスクールや、彼らが活躍できる場を企画していきたいと思っています。

△「MITEMI」メンバーの後藤さん。現在、写真撮影のスキルを勉強中。
△「MITEMI」メンバーの浜崎さん。後藤さんと同じく、中井さんから写真撮影のノウハウを学んでいる。

和泉:文章も写真も、まずは人の目に触れる機会があるほうが責任感も出て、成長できるかもしれませんね。

山崎:僕もそれは賛成。人の目に触れて、失敗したり、恥ずかしいという思いをしたりして、初めてわかることもあるから。人から見て「いい写真だね」と言われても、自分では納得していないこともあるじゃないですか。文章もたぶん完璧ってなくて、「もっとこうしたら良かったな」っていう試行錯誤の積み重ねで長年やってこられていると思うんです。

だから続けられる環境をつくることが大事だと思っていて、プロから見るとダメ出ししないといけないような文章や写真であっても、まずは経験することが必要なんじゃないかなと。

中井:確かに、発表できる場があるって地域の方が参加しやすい仕組みなんだろうなと思いました。『MITEMI』はちょっとハードルを上げているのかなって。

竹田:『MITEMI』はソトに向けての発信というのをすごく意識しているので、ウチの充実を目的にしているメディアとは求めるものも変わってくるのかなと思いますね。「ローカルメディア」と一口に言っても、やっぱりそれぞれ目的もやり方も違いますから。

山崎:それぞれの違いは今日の座談会ですごく感じられましたね。

ローカルライターの取材は「魔法の絨毯」、文章は「ギフト」になる

和泉:それでは今までの皆さんのお話を踏まえて、「ローカルライターって何なの?」っていう最初の質問に戻りますね。漠然とした問いですが、それぞれのメディアが思うローカルライター像、ローカルライターの魅力や今後について、いかがでしょうか?

市村:各メディアによってローカルライターの定義って異なるだろうし、意外とそこが大事なのかな。“ローカル”の中にどんな意味を含めているか、コンセプトにもリンクするんじゃないかなと思っています。

(一同、堀越さんを見る)

堀越:なんでみんなこっち見るんですか!(笑)

和泉:一番語ってくれそうだからですよね(笑)

堀越:『NEST INN OBAMA』が思う、ローカルライターってこんな人だったらいいなというのは、「地元を楽しみながら発信する人」。「地元」という言葉のなかには「暮らしている」という言葉が内包されています。そして「楽しむ」のなかには「取材する」など能動的な意味が入っていて、やっぱり欠かせないものだと思います。

僕は昔働いていたところで、「取材は魔法の絨毯だ」って言われたことがあるんです。メディアに関わる人は会いたい人に自由にアポを出して、会いに行ける。取材という会いに行ける権利を持っている、魔法の絨毯を持っているのと同じなんだって。

地元で暮らして慣れていくと、わざわざ会いたい人っていなくなっちゃうじゃないですか。でも取材は会うことに対して意欲を与えてくれる。「まちの魅力にタッチしたい」という熱を持っている人がローカルライターになれるのかなと思っていて、それは『NEST INN OBAMA』でもSNSでもいいんですよ。裏を返せば、いろんな地域の人たちが映える写真と言葉をアップしているSNSのこの時代、誰もがローカルライターなんだと思います。ただ、意欲と勇気を持って会いに行く「取材」という行為をするかどうか。取材をすれば話の聞き方も変わってくるし、それを記事としてアウトプットする場があれば、さらに真摯に対応するので。

和泉:魔法の絨毯って、すごく素敵な言葉ですね。

堀越:受け売りですけどね。

竹田:私はローカルメディアというもの自体が、“相対的価値”ではなく、“絶対的価値”を発信できる媒体だと思うんです。全国を対象にすると、例えば「○○魚の取れ高が全国でナンバー1」とか、そういう光の当て方になってしまいがち。でもローカルメディアの場合は、たとえ取れ高が全国的に低くても、そのまちにとって漁業が人々の役に立っているのなら比較する必要がない。本当に自分たちが暮らすうえで大切なもの、いいねって思えるものを発信できるのがローカルメディアだと思っています。

ライターという職業も、マスメディアを対象にしていると、どうしても東京の価値観がひとつの基準になっているところがあります。でもローカルライターは、別に東京と比べることをせず、自分たちのまちにどんな価値があって、何に幸せを感じるのかをしっかりつかみ取ってソトへ発信していける。自分たちの価値観に誇りを持って伝えていくことがローカルライターとしての魅力なんじゃないかなと思いますね。

△『MITEMI』のライター講座で講師を務める竹田さん 提供『MITEMI』

和泉:マスメディアって東京が主流になりがちですよね。私がライターになった頃は、「一流のライターを目指すなら一度は東京に行っておかないと」みたいな風潮がありました。でも今は全国各地に面白いローカルメディアがいっぱいあるし、腕のあるライターやカメラマンだっていっぱいいる。もはや場所は関係なくなってきているのかもしれません。

山崎:それにちょっと関係する面白い話があって。僕は今、東京メトロの駅で配布されているフリーペーパーに関わっているんですけど、今年1月にリニューアルされてコンセプトが変わったんです。その新しいコンセプトは「豊かな暮らしのヒントはローカルの日常にある」。東京のフリーペーパーがもうローカルの情報を伝えるメディアに変わっちゃったわけですよ。

これって何かというと、東京には豊かなものがたくさんあるけれど、意味があるものしなくて、無意味なものがなくなってしまったからだと思うんです。ローカルには一見すると無意味なもの、無駄なものがたくさんあって、その余白の中にこそいいものが詰まっている。東京の人たちはそれに気づいてしまった。

ローカルはまだまだ掘り下げても余白だらけだから、一緒に手探りでいいところを発掘していけたら面白いんじゃないかなと僕は思っています。この座談会に参加している3つのローカルメディアの活動自体がすごく意味のあることだし、それぞれが独自の方向性でいろんな色を出していけるといいですよね。

それからローカルライターという面でいうと、文章って「ギフト」だと思っているんですね。ちょっと言い方がキレイすぎるかもしれないけど、プレゼントの気持ち。例えばめちゃくちゃいい写真が撮れた時って、対価がなくても世の中に見せたい。文章もそれと同じで、誰かへのギフトだと思って言語化し発表することで、商業的なものとは違った価値が生まれるんじゃないかなと。

地域の人が日常で感じているものが、都会の人からしたら非日常であって、そこに暮らしているからこそ紡げる言葉がある。そこにローカルメディアという場所、誰かに見てもらえるステージがあると、より魅力的な文章が集まってくるんじゃないかな。ブログでも魅力的な文章はたくさんあるんですけど、ローカルライターは「自分の書きたいことだけを書く」=自己顕示欲とは違うし、完全に商業的な文章を書くのとも違う。そのバランスが面白いところかもしれませんね。

ローカルメディアのクオリティをどう維持していくか

中井:私はローカルメディアって「かっこつけなくていいもの」なんだろうなと思っていて。例えばソトから宮津に取材に来てくれると、いいところばかりどーんと打ち出そうとしてくださるけど、そこまでいいところじゃないけど?!みたいなこともあるわけです。

でもローカルメディアの場合は、いいところだけじゃなくて裏側も出していける。『MITEMI』はけっこう宮津の悪口も書いているかもしれない(笑)。それも含めて宮津だから、っていうのを発信していけたらいいなと思うんです。

和泉:面白いところってそういう裏側だったりしますよね。『REedit north otsu』でも移住者の方たちが湖西の豊かな自然に包まれて素敵な暮らしをしている記事がある一方で、何百年も続くお寺さんが「正直このへんは不便ですよ」と語っておられる記事もある。そのコントラストというのか、情報が一辺倒でないところがローカルメディアの魅力なんだなって感じます。

山崎:「移住者の方たちは一世代でいなくなるでしょ」とも言われていて、それってお寺さんは昔から思われていたんでしょうけど、僕らにとっては新しい視点でしたね。

和泉:一方の情報だけでなく、違う目線も入れることによって地域の見え方がぐっと深くなっていく。

中井:堀越さんのところは、取材先はどうやって決められるんですか?

堀越:『NEST INN OBAMA』はお店の記事がメインなので、生産者さんや移住者の方に取材するっていうのはまだ少ないですね。お店の場合は取材しようと思えば、いくらでもあるんですよ。それとお店の方は取材にも慣れてらっしゃる方が多いですし、初心者が話を聞きやすいっていうのもお店をターゲットにしている理由の一つです。

やっぱりプロのライターの仕事と、プロじゃない人の仕事の境目というのはあって。先ほど『MITEMI』さんでも一定のクオリティを保ちたいとおっしゃっていましたけど、ある程度のクオリティの担保はしておかないといけないと僕も思います。だからお店以外のイレギュラーな取材は僕が担当していることが多いんです。他のクリエイターたちは不満に思っているかもしれないですけど。

△小浜でのワークショップの風景 提供『NEST INN OBAMA』

中井:クオリティをどう担保するかって難しいですよね。

堀越:そうなんです。クオリティを求めすぎると今度は面白くなくなってしまう。僕がある地域の地域メディアの仕事をしていた時、数年続けていたWEBサイトを書籍化するっていうゴールを設定しました。その途端、書籍化のための取材先を探すような感じになってしまい、展開性がなくなってしまった。プロが取材して書いた記事をサイトに載せて、最後に書籍に落とし込むだけ。それだったら商業ベースの仕事でもできること。地元の人たちが関わりにくいメディアになってしまったのを反省しました。
だから今、『NEST INN OBAMA』が良くも悪くもぐちゃぐちゃになっているのは、僕のなかでは「あ~ぐちゃぐちゃになってる。良かった、良かった」なんです(笑)。

中井:なるほどね~(笑)、そういう反省があっての今なんですね。

堀越:どこかの段階でまたデザインも含めて、もう少し見やすいものにしたいと思っていますけど。それをいつにするか明確には決めていません。どういうカタチでやっていくかは自由。ローカルメディアの面白さは、可能性がいくらでも広がっているところにもあるんじゃないかな。

和泉:どのローカルメディアも課題はありますよね。次回また『MITEMI』さんのWEBサイトがオープンしたら、第2回目の座談会でさらなる続きをお話できればと思っています。

山崎:いろんな意見交換ができて有意義な時間でした。今後も座談会を含めて、継続的な関わりができる仕組みができたらいいなと思います。全国から特に注目されていないローカルメディがこうして集まることで、注目してもらいやすくなるんじゃないでしょうか。

堀越:お互いに取材し合うなど、行き来できる関係性が築けたら面白いですね。

中井:ぜひぜひ!楽しみです。

和泉:それでは本日はありがとうございました。今後とも皆さんよろしくお願いします!

【おばまに巣まうを楽しむウェブマガジン NEST INN OBAMA】
https://nestinnobama.com

【宮津でくらす WEBメディア MITEMI】
MITEMIの公開は11月22日予定!

REedit NorthOtsu ローカルメディア座談会 前編
https://reedit-northotsu.com/series/1406/

2021年 ローカルライター養成講座 <初級編>

■講師
コピーライター 和泉華織
関西を拠点に幅広い業界の広告制作に携わり、ライター歴は20年以上。
現在は『RE edit north otsu』のライターの一員としても活躍中。
講師経験は少ないため不慣れな部分もあると思いますが
一緒に楽しみながら学びの場を創っていきましょう。

■開催日
第一回 09月26日(日)13:00〜16:00
第二回 10月24日(日)13:00〜16:00
第三回 11月28日(日)13:00〜16:00

■受講料
1回4,000円×3回=12,000円(税込)
※初回に全額お支払いください。
※全3回に参加いただきたいため、受講者の都合により受講ができなくなる場合、基本的に払い戻しは致しません。やむを得ない事情がある場合は個別にご相談ください。

■定員
8名
※滋賀県在住でなくてもかまいませんが、大津市北部エリアと何らかの関わりがある方を優先します。

■会場
ほうらいの家 ウッドデッキ
滋賀県大津市南船路271-1

■お問い合わせ先
izumix@que-s.com
担当:和泉

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参加申し込みフォーム

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