ついに取材!ローカルライターの醍醐味を味わいながら。

  • ローカルライター養成講座<初級編>

2021年10月24日、2回目の開催となったローカルライター養成講座。日向ぼっこをしたくなるような、優しい日の光がウッドデッキに届いています。メンバーが続々と集まり、にぎやかな雰囲気で講座が始まりました。

この日は何と言っても、取材に行く予定を楽しみにしているメンバーが多かったはず。はやる気持ちを抑えて、まずは文章を書くときのコツについて学びます。

実は第一回講座のあと、メンバーには「300字程度で自己紹介文を書く」という課題が出ていました。はじめに、この自己紹介を書くときに意識したことや、日常的に文章を書くうえで気をつけていることについて、みんなで共有しました。

※それぞれの個性が楽しい自己紹介文は、こちらからご覧ください

▶︎記事を見る「ローカルライター2期生のなかまたち。」

そこで参加者からよく挙がった意見は、一度書いた文章を「見直すこと」です。

「読み返してみると、分かりづらいところが理解できるので、そこを直すようにしています」

「書いてから一晩二晩置いて、間違いがないか、プリントアウトして見ます」

「特に、夜に文章を書いたときは頭がまわっていないので、とりあえず保存して、時間を置いて見直しますね」

こんな意見に、みんな「うん、うん」とうなづいていました。講師の和泉さんも、自分が書いた文章を客観的に見ることは大切だといいます。

「プロのライターもよく、夜中に原稿を書いているハイな状態のことを『ライターズハイ』と表現することがあります。大事なのは、『情熱で書いて、冷静に見る』こと。書くときは熱を込めて、読み返すときは冷静に見るんです」(和泉)

プリントしたり、時間を置いたりすることは「冷静」に見るために取り入れられる工夫ですね。みなさん既に気をつけられていて、さすがです!

他にも、「一文が長くなりすぎないようにすること」「自分にしか分からないような比喩を避けること」「誰に何を伝えたいか意識すること」など、ぜひ心がけたいポイントが挙がってきました。和泉さんから、思わず「もう言うことがない」というコメントが飛び出すほどです。

△読み返すことを大切にしている、と紹介していた鎌石紗矢さん(中央)

しかし300字で自己紹介を書いてみて、その文章量の中でどんな内容を入れるべきか迷った方もいました。

「文字数って、普段はあまり意識しないことだと思います。制限があると、何を入れたいか、何を捨てるか、両方の目線で考えることになります」(和泉)

たしかに、300字というのはなかなか短くて、自分を語り尽くすには足りません。書く内容をどうやって選べばよいでしょうか?

そこで和泉さんがおすすめされた考え方は、「外側の自分と、内側の自分とをバランスよく伝えること」です。

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「自己紹介文は、自分のことを知らない人に、知ってもらうことが目的。

名前、年齢、職業など『外側の自分』は、人物像をつかむために必要な情報。『内側の自分』は、たとえば、講座に参加した理由、湖西への想い、好きなこと、などです。

もし、内側のことばかりを書いていたら、自分のことを知らない人が読むときにはどんな人なのか想像するのが難しく、なかなか伝わりません。

今回、一度書いていただいた自己紹介文に対して、『外側』の情報を入れるようにフィードバックした方が何人かいました。その後、『自分が伝えたいことと、相手が受け取りたい情報とのバランスの調整が大切なんだなと思った』という返信を頂いたのですが、言いたいことはまさにそのコメントの通り。

これは、お店の紹介文でも同じなんです。お店の店名やメニュー、営業時間といったスペックは『外側』、運営している人の想いや生きざまは『内側』。それらがバランス良く入っていることが、伝わりやすくなるためのポイントです」(和泉)

自己紹介文を書いた経験は、今回執筆するお店紹介でも活きてくるんですね。

こんな風にライティングのコツをたっぷり学び、さらには取材の場でのふるまいについても、心得を確認!

「取材は、店内に入る前から始まっています。話を聞くだけではなく、見るもの、触れたもの、感じたことがすべてネタになります」

「取材は『聴く』が7割、『訊く』が3割。受動的に耳に入ってくる『聞く』ではなく、能動的に相手の話にじっくり耳を傾けて『聴く』姿勢が必要です」

このレポートで触れることができるのはごく一部。和泉さんから紹介されるさまざまな観点からの学びに、メモをとる手が止まりません。

「吸収したことをしっかり活かさなくちゃ!」と決意を新たにしつつ、一行はいよいよ、今回の取材先に向かいます。

蓬莱の家ウッドデッキを出発し、比良駅すぐそばのお店「ほっとすていしょん比良」へ移動。お店のまわりの雰囲気を確かめながら、いざ店内へお邪魔します。

「こんにちは」と、やさしい笑顔で迎えてくださったのは、インタビューにご協力いただく山川君江さんです。

屋外スペースに机と椅子を並べていただき、みんなで車座になりました。さわやかな秋の空の下、比良山系と田んぼが広がる中にコスモスが咲く、最高のロケーションです。

△インタビューを受けてくださった山川君江さん

今回は、講師やスタッフを含め、総勢10名で臨むインタビュー。こんなに大人数で伺う取材は珍しく、「どんな展開になるか予想しきれない」という事前の心配もありました。が、そんな心配とは裏腹に、受講メンバーのみなさんがインタビュアーとして自然にふるまい、取材はなごやかに進んでいきます。お話を聞き逃すまいと、みんな真剣な面持ちで耳を傾けていました。

改めて、受講メンバー全員からの質問に丁寧に答え、胸を打つエピソードをたくさん教えてくださった山川さんに感謝です。取材の結果はぜひ、最終講座の後に公開されるメンバーそれぞれの記事をご覧ください。

△熱心にお話を聴く昇晴香さん

■講師
コピーライター 和泉華織
関西を拠点に幅広い業界の広告制作に携わり、ライター歴は20年以上。
現在は『RE edit north otsu』のライターの一員としても活躍中。
講師経験は少ないため不慣れな部分もあると思いますが
一緒に楽しみながら学びの場を創っていきましょう。

■開催日
第一回 09月26日(日)13:00〜16:00(募集終了しました)
第二回 10月24日(日)13:00〜16:00(募集終了しました)
第三回 11月28日(日)13:00〜16:00(募集終了しました)

■受講料
1回4,000円×3回=12,000円(税込)
※初回に全額お支払いください。
※全3回に参加いただきたいため、受講者の都合により受講ができなくなる場合、基本的に払い戻しは致しません。やむを得ない事情がある場合は個別にご相談ください。

■定員
8名(募集終了しました)
※滋賀県在住でなくてもかまいませんが、大津市北部エリアと何らかの関わりがある方を優先します。

■会場
ほうらいの家 ウッドデッキ
滋賀県大津市南船路271-1

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  • 文 :
  • 奥田彩
  • 写真:岡本 七海
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